物語を書くよ

一日で書き終わるかもしれない
数十年かかるかもしれない

最後のページは
ハッピーエンドでなくてもいい

欲しいのはストーリー
読み聞かせたくなるようなストーリー

砂嵐で前は見えず
振り返えっても足跡は消え
砂漠をさまよう

甘い果実の香りがするんだ

葡萄酒の入った盃を傾け
朝まで語らう

光りを感じるんだ

厚く覆われた雲の上で
北極星がじっと見守っている

タイミングを知っているんだ

ただ時が流れるのを待つか
時をぼくのものにするか

砂漠を越え航海に出るんだ

時という追い風に
帆を張る

千一夜だって飽きやさせない